🍜 豚太郎 ― 高知発ラーメン文化を築いた夫婦の挑戦とチェーン展開の物語【高知観光ガイドタクシー】

高知県民なら誰もが一度は訪れたことのある「豚太郎」
その歴史は昭和39年(1964年)、大本孝行氏と妻・明子夫人が高知市新本町に焼肉屋兼焼き鳥店を開いたことから始まります。
順調な経営の中で注目されたのが、メニューの一つだったラーメン。夫妻は新たな挑戦を決意し、鹿児島で1年半に及ぶ修行に旅立ちました。

🥢 菜園場に誕生した1号店

昭和42年(1967年)12月、修行を終えて高知に戻ったご夫妻は高知市菜園場に「豚太郎本店」をオープン。
高知で初めてみそラーメンを提供したこともあり、店は瞬く間に人気を博しました。
当時の忙しさは凄まじく、睡眠はわずか3時間。夫婦喧嘩の理由が「睡眠時間の少なさ」という逸話は、創業当時の熱気を今に伝えています。

🏪 チェーン展開のきっかけ

昭和45年(1970年)、社長・明子夫人の粋な決断により、本店以外の8店舗をそれぞれの店長に譲渡。
「これからは豚太郎のオーナーとしてやってみればいい」という言葉が、チェーン展開の幕開けとなりました。
昭和48年(1972年)には、若松町に有限会社豚太郎本部が設立され、食材配送を担う拠点が整えられました。

🍥 豚太郎の秘密 ― 店ごとに異なる味

豚太郎の最大の特徴は「自由さ」です。
統一されているのは基本のラーメン(みそ・しお・しょうゆ)と餃子の素材・価格のみ。
トッピングやセットメニューは各店舗の裁量に任されており、店長の工夫や好みがそのまま味に反映されています。
「同じ豚太郎でも店ごとに違う」という体験は、県民にとって馴染み深い楽しみの一つです。

📺 CMとあの豚キャラクター

一度は目にしたことのある豚太郎のCM。出演しているのは実際の社長や部長で、制作から17年経った今も親しまれて放映中です。
また、あの豚のキャラクターが初めて登場したのは創業20周年の1987年。記念テレフォンカードに描かれたのが最初で、その後シンボルとして定着しました。

豚太郎は単なるラーメンチェーンではなく、高知の食文化そのものを形づくってきました。
各店の味の違い、家族経営の温もり、そして県民に寄り添い続けた歴史。
それらすべてが今も「高知の味」として受け継がれています。

🚕 高知観光ガイドタクシーより

高知観光の途中に「豚太郎」での食事はいかがでしょうか。
桂浜や高知城などの観光スポットと組み合わせて、県民に愛されるラーメンの味を体験していただけます。
地元の食文化を味わうことは、旅をより豊かにする大切な要素です。

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