音読が導く無言の世界と、脳内の、もう一人の自分

 

音読と脳の関係性について考えるとき、私たちが身につける胆力、精神力、意思の強さ、冷静さ、そして状況判断能力や瞬間的な思考力は、すべて脳の働きに深く依存していることは疑いようがありません。特に、音読を続けていると、これらの能力が驚くほど強化されるのを日々実感しています。

最近、特に顕著になってきた現象があります。それは、頭の中にまるで「アドバイザー」のような存在が現れ、日に日にその存在感が増していることです。誰かと対話をしているとき、このアドバイザーは非常に的確に私を導いてくれます。「ここでは話すな」「今は沈黙せよ」「この言葉を選べ」といった具体的な指示を、言葉にせずとも私に伝えてくれるのです。その指示に従うことで、会話の中で驚くほど正確な判断を下せるようになりました。

一人の時間においても、この現象は強く感じられます。例えば、集中力が非常に高まり、まるで揺るぎない世界にいるかのように心が静まり返るのです。思考が深まり、洞察力が恐ろしいほどに冴えてきました。さらに、最近では日に日に無口になっていく傾向があります。音読を行っているとき以外では、無駄な会話をすることに対して抵抗感を覚えるようになったのです。話すことが無意味に思え、余計な言葉を発する必要がなくなったかのような感覚に包まれます。

この「無言の強さ」は、まさに音読を続けてきたからこそ得られたものだと思います。音読を通じて開かれた第三の眼が、この現象をさらに加速させているのでしょう。特に、沈黙の中で得られる深い洞察と冷静さは、これまでの自分では考えられなかったものです。かつては衝動的に発言してしまったり、状況に流されることも多々ありました。しかし、今ではそのような状況に対して驚くほど冷静でいられるようになりました。

自分自身が音読を続ける中で、私の中で一つの真実が見えてきました。それは、音読を通じて得られる「無言の力」とは、単なる言葉を発しないということだけではないということです。むしろ、内なる声を聞く力、そしてその声に導かれる力が強くなっているのです。この状態は、一人でいる時の集中力や洞察力を高めるだけでなく、他者との対話においても非常に有効です。話す必要のないことを沈黙で包み、必要な時には的確に言葉を選び出す。これこそが、音読を続けた結果得られた一つの到達点だと感じています。

今後もこの状態を維持し、さらに深めていきたいと思っています。音読を通じて得られる精神的な安定感や冷静さ、そして他者との対話における洞察力は、私にとって非常に貴重なものです。そして、この経験をできるだけ多くの人と共有し、音読を通じて自分自身を深めることの重要性を伝えていけたらと思います。

このようにして、音読は単なる「読む」行為以上の意味を持ち、私たちの脳や精神、さらには人間関係にまで影響を与える強力なツールであることを改めて実感しています。

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